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医学部に合格するための勉強時間は?学年別でも解説
医学部受験を成功させるには、本来持っている頭の良さだけでは不十分で、どの人も一生懸命努力をする必要があります。合格してからも、医師になるためにはたくさんの勉強をすることになるため、高校生のうちから予定を立てて、長い時間勉強をする習慣を身につけておくことはとても大事です。合格を勝ち取るためには具体的にどのくらいの勉強時間が必要となるのか、どのように計画を立てたら良いのかを考えましょう。
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1.医学部に合格するために必要な勉強時間
実際に医学部に合格した受験生のデータなどから、合格ラインに至るまでの平均的な勉強時間が見えてきます。それによると、学校での勉強とは別に、受験対策として5,000時間以上を勉強に費やしている人は合格する可能性が高いことが分かっています。やはり、勉強量と点数にはある程度、相関があるものなので、合格には長い時間勉強することが欠かせないのです。もちろん、この5,000時間というのはあくまでも目安で、もっと勉強している人もたくさんいます。
現役合格を目指す場合には、このトータル5,000時間を高校1年生から3年生までの期間でクリアする必要があります。たいていは、まだ高校1年生ではそれほど受験対策としての勉強をする時間は少なく、学年を重ねるにつれて増やしていくものです。一気に勉強時間を増やすのは生活スタイルの変化や集中力の問題から難しいものです。そのため、徐々に勉強時間を増やす努力をすることが重要です。
浪人生の場合は学校に行きませんし、基礎学習に必要な授業はすべて終えていますので、平日でもたくさんの勉強時間を費やしているケースが多いです。医学部に合格する学生は毎日10時間から12時間を超える勉強をしている人が多い傾向にあります。現役生は授業や部活、学校行事などがあり、そこまで毎日受験勉強に充てることができないかもしれません。しかし浪人生も現役生も同じ受験生です。ライバルとして浪人生がいる中で合格を目指すならば、できる限り勉強時間を確保することが重要です。
2.学年別1日に必要な勉強時間
理想としては、できるだけ早い段階からしっかりとした学習の予定を組んで、たくさんの時間を確保するのがベストです。しかし、どうしても低学年だとそこまで時間を取れないケースも多いものです。そこで、トータルで5,000時間をクリアするためには、学年別にどのくらいの時間を勉強に割り振っていったら良いのかを考えてみましょう。
高校1年生
高校1年生は高校に入学したばかりですので、学校生活に慣れるのに苦労したり、友だちを作ったり、勉強以外の時間が長くなるものです。また、部活を始めると、毎日のように放課後が部活に費やされることになります。もちろん、勉強だけに専念する学生生活も悪いわけではありませんが、体を鍛え、友人と楽しく充実した高校生活を送るためには、やはり部活も大事ですので、勉強と部活とのバランスよく考えましょう。
こうしたことを踏まえて、高校1年生では週に20時間以上勉強時間を確保できれば十分でしょう。週20時間の勉強は1日当たりで換算すると、1日3時間程度となります。平日でも毎日3時間は勉強する習慣をできるだけ早くから身につけましょう。休日は家族の予定などもあるかもしれませんが、平日より長く、5時間から7時間程度の勉強時間が取れればかなり効率的です。とはいえ、部活などの影響でどうしてもあまり勉強ができない日が出てきてしまいますので、休日は長めに勉強の予定を組んでおくと安心です。
1日3時間の勉強時間は、高校1年生にしては長いと思うかもしれません。しかし、夏休みなどは毎日10時間以上勉強する必要性を感じるはずですし、高校3年生になれば毎日4~5時間は勉強しなければなりません。長い時間集中できるようになるには、少しずつ勉強時間を増やしていくしか方法はないのです。高校1年生の時に3時間くらいは無理なく勉強できるようになっていないと、後から苦労します。
そして、医学部受験対策として、高校1年生の時期はとても大事であることを覚えておきましょう。医学部受験で高得点を取るためには、基礎固めを徹底して行う必要があります。しかも、全ての受験科目で高得点を取らないといけません。高校1年生は全ての教科の基礎を学ぶ時ですので、この基礎を学ぶための予習と復習を徹底して行い、確実に1年生のうちに基礎を固めるべきです。それができれば、2年生や3年生になってからの応用のための学習がかなり楽になるはずです。
高校1年生だと勉強法が定まっていないだとか、受験への意識があまり具体的ではないこともあるでしょう。その中で、毎日3時間以上を勉強に充てるのは厳しいかもしれません。ですから、学校や予備校の先生に相談をして早いうちから「この大学の医学部に合格したい」という目標を立てて、モチベーションを高めることも重要になります。
また、具体的な計画がないと集中力を欠く原因にもなりますので、毎日どの教科をどれだけ勉強するのか具体的なプランを立てるようにしましょう。
高校1年生のときからしっかり勉強を組み立てることは難しいことです。難しいことだからこそ、こうした努力をできるだけ早くから行うことが、他の学生との差を付けられるチャンスになります。高校1年生こそが勝負の時という意識を持ちましょう。
高校2年生
高校2年生になると、学校生活や部活にもかなり慣れて、自分で体力や時間、気持ちをコントロールできるようになります。そこで、高校2年生では週に30時間以上を勉強に充てるように計画してください。これは、平均すると1日5時間です。しかし平日に学校が終わってから部活もしつつ、5時間勉強するのはかなり厳しいものです。そこで、休日の勉強時間を多めに確保することが鍵となります。休日は少なくとも1日8時間以上を勉強に充てましょう。できれば10時間から12時間勉強できればゆとりを持てます。
高校2年生で休日の勉強時間を増やすことは、その後のことを考えるととても大事です。というのも、高校3年生になると学校の授業も受験対策となり、平日であっても個人で勉強できる時間が長くなるからです。そうした日にはやはり10時間以上勉強することになりますし、夏休みともなれば毎日12時間くらいは勉強する人が多くなります。いきなり3年生になってから毎日10時間以上の勉強を始めるのは、集中力の面でも気持ちの面でも辛いものですので、高校2年生の時から習慣にしたほうが良いのです。
部活によっては、平日あまり勉強のために時間が使えないこともあります。まだまだ学校行事も多い学年ですので、勉強をできる時にまとめて頑張るという形で予定を組んでいきましょう。
高校2年生になると受験という目標がはっきりとしてきて、だいたい志望校も決まることでしょう。モチベーションが高くなる時期でもありますので、真剣に学習に取り組む期間としましょう。
高校3年生
高校3年生ともなれば、受験まであまり時間がないという焦りも出てくる時です。そのため、毎日たくさんの時間を勉強に割くことになります。週に40時間くらいが目安とされ、平日でも4時間から6時間くらいは勉強しなくてはなりません。そして休日は12時間くらいを確保したいところです。
といっても、学校によって授業のスケジュールが異なり、通常授業がずっと続くところもあります。また、部活動もしっかりと行いたいと考えているのであれば、平日に6時間確保するのは事実上不可能でしょう。その分、睡眠時間を削る生徒もいますが、体力が長続きせず、かえって後から苦労することもあります。体を壊しかねない無理な計画はやめたほうが良いです。
重要なことは、無駄な時間を削って、細かいスパンでも勉強に充てるような工夫です。たとえば、通学時間や学校の休み時間などに、小さなポイントを覚えられるように、単語帳やまとめノートなど専用の勉強ツールを用意しておくのも良い方法です。
また、毎日の時間の使い方を分析して、余計な時間がないかをチェックすることも大事です。ついスマホをいじってSNSをしたり、ゲームをしたりする時間が長くなっているかもしれません。もちろん、息抜きは必要なことですが、それが勉強時間を減らす原因となっていないかを見直しましょう。
浪人生
浪人生となると学校に行きませんので、平日や休日の差がなく、毎日自分の予定で勉強できます。予備校に通う人がほとんどなので、予備校に行ったまま、予備校の自習室で学習を続ける人もたくさんいます。次の年には必ず受かるという強い気持ちがありますので、モチベーションも高く保てます。
浪人生の場合は部活や行事などがないので、平日でも1日10時間から12時間の勉強をしたほうが良いでしょう。ただし、ダラダラと勉強をするのではなく、今までの模試や入試から自分の弱点を見つけるなど、効率的な学習ができるように分析することも重要です。時間の多さだけでなく、成績が伸びる勉強法を取り入れることも、浪人生には欠かせない要素なのです。
3.1日のスケジュール
最も学習時間が長くなる高校3年生は、しっかりとした毎日のスケジュールを作っていないと、週40時間以上をクリアするのは難しいです。そこで、受験学年におすすめの平日勉強スケジュールを紹介します。
7:00 起床・朝食・準備
8:00 通学・学校での授業
16:00 授業終了
18:00 部活終了
19:00 帰宅・夕食等
20:00 勉強スタート 1時間程度勉強
21:00 5分休憩を挟んで1時間程度勉強
22:00 5分休憩を挟んで1時間程度勉強
23:00 5分休憩を挟んで30分程度勉強
23:45 就寝
これは、部活があるという前提でのスケジュールです。引退するまでは座って勉強できるのは3時間半程度、通学帰宅の時間を使ってプラス30分から1時間というところでしょう。部活を引退したら、さらに2時間程度増やすことができます。
休日はしっかりと勉強の予定を入れて、充実した1日を過ごしましょう。
7:00 起床・朝食
8:00 勉強スタート
9:00 15分休憩を挟んで1時間45分程度勉強
11:00 15分休憩を挟んで1時間45分程度勉強
12:30 15分休憩を挟んで1時間15分程度勉強
13:30 昼食・休憩
15:00 2時間程度勉強
16:30 15分休憩を挟んで2時間以上程度勉強
19:00 夕食・お風呂・休憩
20:00 1時間30分程度勉強
21:30 15分休憩を挟んで1時間15分程度勉強
23:00 15分休憩を挟んで30分勉強
23:45 就寝
このように、休憩の時間も含めて明確にスケジュールを組んでおき、それを紙に書いて貼っておけば、予定に従いましょう。1回ごとの勉強時間は1時間から2時間くらいにして、必ず休憩を挟みます。すると、1日で12時間程度の勉強時間を確保することができます。休日でたくさん勉強できていると、平日に勉強時間を確保できない日があっても焦ることがなくなるのでとてもおすすめです。
余談ですが、人によってその適切な長さは違いますが、大学入試本番の時間を想定しながら集中力を鍛えることも大切です。ぜひ勉強時間の指標として参考にしてみてください。
4.長期的な学習計画をする
先述したように、医学部受験を成功させるためには、高校1年生の時からしっかりと時間を決めて、勉強することが欠かせません。そのため、毎日の予定だけでなく長期的な学習計画を立てるようにしましょう。1か月くらいのスパンで、それぞれの教科のどの分野を終わらせるという予定を組んでいくことで、週ごとや毎日の具体的な予定を組みやすくなります。
高校2年生になると志望校がはっきりします。受験科目や2次試験の内容なども徐々に理解できるようになることでしょう。新しい内容を学習しながら苦手科目をより重点的に学習する時期ですので、高校2年生における学習計画は重要度が高いです。自分の弱点なども考慮しながら、計画を立てて勉強を進められるようにしましょう。
5.まとめ
医学部受験を成功させるためには、トータルで5,000時間以上の学習が必要だとされています。行き当たりばったりでは、絶対にこの時間をクリアすることはできません。高校1年生の段階から長期的な学習計画を立てると共に、毎日のスケジュールもしっかりと作り、コツコツと勉強をしていくべきです。努力は必ず報われます。できるだけ長い勉強時間を確保できるよう、頑張りましょう。
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