2024.09.06更新日

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医学部受験の理科選択で物理を選ぶメリットを解説

理系学部の中で医学部は最も難しいといっても過言ではないでしょう。では、医学部はなぜ難易度が高いのでしょうか。それは、理科が2科必要であることが大きく関係しています。

今回はそんな2科目必要な理科科目のうち「物理を選択するメリット」をご紹介します。この記事を読んで選択科目を決める参考にしてください。

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1.医学部入試の物理について

医学部の入試について、基本的なことを確認しておきましょう。

医学部を受験する場合、理科3科目の中から2科目を選んで受験します。この理科3科目とは「化学」「生物」「物理」です。2科目のうちほとんどの受験生は、まず「化学」を選択します。理由としては、様々な大学受験で選択できる科目であること、物理と生物のそれぞれの要素を含むことが挙げられます。これらの理由により医学部受験では、「物理と化学」または「生物と化学」の2科目を選択する受験生が多いです。

そこで問題となるのが、「生物」か「物理」のどちらを選択すれば受験に合格しやすいのかです。結論から言うと、どちらを選択しようとも問題のレベルに差がないためどちらを選ぶかは好みとなります。年度によって問題のレベルが異なってしまうことはあるもののほとんどの大学で「生物」と「物理」の平均点に大きな差はありません。また、差が生じた場合は得点調整などが入るため入試の総合点に影響を与えることはないのです。

ですから、「生物」か「物理」かの科目選択に迷った際は、どちらの科目が自分に合った科目なのかを判断する必要があります。そこで次に、「物理」のメリットとデメリットをまとめましたので是非ご覧ください。

2.医学部入試で物理を選択するメリット・デメリット

2-1. 物理選択のメリット

2-1-1.高得点が取りやすい

医学部へ合格するためにはテストで高得点を取ることが絶対条件になります。国公立大学の場合、共通テストでは80%以上の得点率、私立大学の一次試験では70%以上の成績が求められます。難関大学の場合は、さらに高得点が必要になります。そのため、受験科目選択では「高得点が取りやすい」ということは大きなメリットになります。

物理は高得点が狙いやすい科目です。なぜ、物理は高得点が狙いやすいのでしょうか。

まず、「生物」は文章問題や暗記問題が多いことや、小問題が多いことから一定ラインの点数を取ることができます。その反面、ケアレスミスや減点箇所を減らすことが難しい、合格ラインを大きく上回る点数を取ることが難しいといえます。

一方、物理では細かな文章問題や暗記問題がほとんどなく、公式をきちんと理解して計算ミスさえしなければ、満点をとることも不可能ではありません。特に1点や2点が合否を大きく左右する医学部では、合格平均点以上の点数を取りやすい科目を持つことは心強い武器になります。

2-1-2.物理を必須科目とする大学もある

物理選択をする別のメリットは、入試で物理を必修としている大学もあるからです。国公立医学部の一部では生物を選択できない大学があります。また、医学部を受験するつもりで浪人をしても途中で志望学部を変更する人もいるでしょう。もし、生物を選択して勉強している受験生が途中で志望学部を変更するよりも、物理選択者の方が他の学部への選択の幅が広いです。

長い受験生活の中で、志望大学が変わることは起り得ることです。物理を選択して勉強していれば、基本的に志望校の幅が狭くなることはありません。物理は様々な大学への受験で選択することのできる科目という点でも、メリットである言えます。

2-2.物理選択のデメリット

2-2-1.計算が苦手

物理は大問が多く、1問1問の解答が次の問題の解答につながります。計算力が得意な受験生にとっては、計算方針が間違っていない限り減点されることがないため得点がとりやすいといえます。しかし、計算などを含む数学的な処理が苦手な人にとっては、大問すべてを失点してしまう可能性になるため物理選択はデメリットになるといえます。そのため、計算が苦手な人にとっては細かく点の取りやすい生物科目を選択した方が良いでしょう。

2-2-2.活用する機会が入学した後に少ない

そもそも、医学部入学後に物理の知識を用いることはほとんどありません。

一方、生物の知識であれば、発生や免疫など、医学部で役に立つ場面がたくさんあります。また、医学部で新たに学ぶことも、高校生物の知識があったほうがより理解しやすいと言えます。試験にパスすることだけを考えれば物理選択もありですが、入学後に物理選択者は生物の基礎知識を学習する必要があるため、合格後の大学生活では不利になるといえるでしょう。

3.物理の勉強方法

3-1. 基礎固め

物理の基本的な勉強方法は、「公式を覚え、その使い方を勉強していく」ことです。数学の勉強方法に似ていると言えるでしょう。公式や公式の使い方を覚えたら、たくさん問題を解いていきます。いろいろな問題を解くことで、公式の応用方法を理解できます。

どんなことでも同じですが、最も大切になるのは基礎固め、つまり土台作りです。物理の学習も、基礎固めから始めましょう。

まずは、物理の基本的な公式を正しく使いこなすことができるように、標準的な問題集や参考書をベースに勉強します。そのときの注意点として、繰り返しと積み重ねが大切であることを意識しましょう。繰り返し標準的な問題集を解くことで、知識を積み重ねていくことができます。こうして培った地力はより難しい問題を解く時に役に立ちますし、難しい参考書の説明を理解していく上でも大切になるため、面倒に感じることもあるかもしれませんが怠らずに繰り返しましょう。

3-2. 計算速度を上げる

次に、計算スピードを上げられるように勉強していきましょう。試験は決められた時間内に問題を解くことが求められます。そのため、試験を意識したスピードを身につけることが重要です。もちろん、速ければ良いというわけではなく、正確さも大切です。速く正確に問題を解くためには、たくさんの練習問題を解くことに加えて、一つ一つの問題を解く時間を計ること、自分の得意不得意を把握することが重要となります。そのような学習を続けることで、試験本番でも解答時間を短縮することができます。まずは単純な足し、引き、乗算の速度を意識するだけでもやってみましょう。

3-3. 力学に力を入れよう

最後に学習のコツとして、「力学」を中心に学ぶことが挙げられます。なぜなら、力学は物理の5単元の他の分野、「電磁力学」や「熱力学」はもちろん、「原子物理学」や「波動」を学習していく上でも役に立つからです。力学をベースに勉強を進めていけば、効率的に物理全体を理解することが容易になります。ぜひ参考にしてください。

まとめ

医学部受験は決して簡単なことではありません。簡単ではないからこそ、日々の努力に加え、科目選択や勉強方法で少しでも自分に有利になる情報を集めて生かすことが医学部合格の最短ルートになります。今回の記事を参考に物理が自分に合っている科目なのかを考えて、医学部合格をつかんでください。

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