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医学部受験の国語勉強方法を解説
医学部受験では、すべての教科をバランスよく学習することが合格の鍵となります。しかし、国語についてはあまり力を入れていない学生も見受けられます。理由は様々ですが、受験科目に含まれていない大学が多いことや、医学部や理系ではそもそも国語を重視していないということなどが原因となっています。では、実際に国語は重要教科ではないのでしょうか。どのように受験対策をしたら良いのかを考えてみましょう。
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1.医学部受験における国語の位置づけとは?
医学部受験を成功させるためには、教科ごとの学力の偏りをなくす必要があります。もちろん、医学部受験でどの大学でも出題される数学と理科、そして英語の重要性は、受験生の誰もが理解しています。しかし、国語となると、どのくらい時間をかけて勉強すればいいのかわからなくなる受験生が多くいるようです。そこで、医学部受験における国語が受験においてどんな位置にあるのか、客観的に分析してみましょう。
1-1.国公立医学部の場合
国公立医学部では、必ず国語を勉強する必要があります。なぜなら、共通テストで国語を受験する必要があるからです。ただし、二次試験の受験科目に国語が含まれているところは多くなく、基本的に共通テストのみで必要になります。また、一次試験と二次を合わせた総得点の中で、国語が占める割合もそれほど高くはありません。特に、共通テストの配点が低めに設定されている大学では、国語の配点がさらに低い傾向が強くなります。
しかし、国公立大学の中には二次試験の点数配分を共通テストの点数と同じ、もしくはそれよりも高く設定する大学があります。その場合は必然的に国語のウエイトが増えますので注意が必要です。具体的に共通テストの配点が50%である大学の場合を考えましょう。共通テスト900点の中で200点分を占める国語は、大学の合格点の約10%に当たります。受験においてこの10%は合否を大きく左右するので簡単に無視できません。
また、国語こそライバルとの差を付ける教科となり得ることも覚えておきましょう。実際のところ、医学部に合格するレベルの受験生は二次試験でも扱われる理科と数学、英語は必死になって勉強し、高レベルの戦いになります。そのため、これらの教科で差を付けるのはかなり難しいのが現実です。しかし、国語はどうしても片手間になる学生もいるので、国語でパーフェクトに近い点数を取れれば、かなりの得点差をつけることができるのです。さらに、国語はしっかりと対策を練れば、安定した点数を取れる教科でもあります。ある程度の学習で、大きな差を付けるチャンスを得られるというわけです。
1-2.私立医学部の場合
私立医学部では共通テストを採用していないところが多いですし、大学独自の試験でも国語が入っていないところがほとんどです。一部の大学では、選択科目として国語が含まれているところもあります。そのため、標準的な受験対策としては、国語を勉強しなくても私立医学部を受験できます。
とはいえ、共通テストを採用していて国語が受験科目になっている場合は、やはり国公立と同じように、国語をしっかりと勉強しなければなりません。配点は低いですが、合否を分けるには十分の配点がなされています。手を抜くと一気に合格の可能性が下がってしまうので、注意しましょう。
このように、私立医学部では国語の出題がある一部の大学で重要度は高いものの、そもそも国語が受験教科になっていないところがほとんどです。しかし、出題科目をあらかじめ調べて、自分の得意な科目のみで受験することができれば、合格へと大きく近づきます。私立大学受験では国語に限らず、自分の得意な科目で受験できるようにしましょう。
2.医学部受験の国語勉強方法
こうして見てきたように、医学部受験において国語は英語、数学、理科に比べそこまで重視する重要ではないにせよ、必ず対策をしなければいけない科目であることが分かります。しかし、どう勉強すれば良いのか、分からない学生が多いのも事実です。英語のように単語を覚えていく、数学の公式を暗記するといった明確な勉強の方向性が見えないことが原因でしょう。
そこで今回、現代文、古文、漢文それぞれの勉強方法を紹介します。国語の勉強方法が分かれば短時間で合格点までたどり着く実力を得られます。ぜひそのポイントを押さえましょう。
2-1.現代文
現代文は、古文や漢文に比べると暗記項目は少な目です。勉強するポイントが分かりにくいという特徴があります。ですから、国語をなんとなく解いている人や、模試の点数が悪い人は以下のポイントを意識して学習を進めましょう。
ポイントが絞りにくいとされている現代文も数学と同じように解き方があって、そのスキルを習得し伸ばす学習をすれば、確実に点数を稼げるようになります。しかし、現代文が不得意な学生は、ただ問題文を読んで、何となく文の流れや筆者の意図などを想像して解答していることが多いです。もちろんなんとなくの方法では、毎回安定した点数を取ることができません。
安定して点数を取るためにはまず、予備校で現代文対策の講義を受けることが良い方法です。教科書のみの学習だけでは、どうしても読解のポイントを十分に理解することができません。予備校で問題文の読み方や設問の分析方法を教えてもらうことで、国語が得意な人と同じ思考経路を学ぶことができます。プロの思考経路を何回も繰り返すことによって自然と読解のポイントが見えてくるようになるのです。
また、共通テストに限った話ですが、選択肢が長文の設問は解き方がある程度決まっています。じっくり読んでいては試験時間が足りなくなってしまうこのような問題も解法が分かっていると時短することができます。過去問を解いていく中で解法を見つけ出すのもいいですが、医学部受験においてはなるべく国語に勉強時間を割かないことも大切になります。そのため、国語に関しては予備校の夏期講習などを利用して短期集中型で対策をしましょう。
現代文は時間配分が合否に大きな影響を与えます。文章量の多い問題で時間をかけすぎては高得点を狙える古典・漢文に十分な時間が割けません。3年生の夏からは試験問題すべてに目が通せないことが無いようにしましょう。具体的には、難しい設問は飛ばして次に行く、難しい言い回しを考えすぎないなどです。
2-2.古文
同じ日本語であるとはいえ、古文は今の受験生にとっては実質的に外国語のようなものです。そのため、英語と同じような勉強方法がいいでしょう。
まずは単語を確実に覚えていき、語彙を増やします。同時に、文法と敬語も暗記します。全体的に暗記による学習が占める割合が多いので、勉強時間を増やすだけ、点数が上がります。それだけに、古文の勉強はしっかり身を入れて行いましょう。
共通テストでは例年、大問の一つは単語と文法そのものを問うものとなっていて、知識のあるなしによって点数が完全に変わってきます。この大問についてはパーフェクトを取れるようにしておかないと、高得点を望むのは難しくなるでしょう。
上記のように、暗記系が多いと聞くと一見、あまり早くから対策を始める必要がないと考える人もいます。しかし、共通テストの古文科目では読解の問題も設けられていることを忘れてはいけません。現代文でもそうですが、共通テスト専用の読解力が身についていないと、安定して点数を稼ぐことはできないのです。ですから、古文の対策を早めから始め、共通テストの過去問や、模擬試験を利用して多くの問題を解けるように余裕をもって勉強計画を立てましょう。
また、文章を早く読むことと、問題を早く解くことが重要になります。これは、共通テストで現代文・古文・漢文が一度の試験で行われるからです。各科目なるべく早く解くことで、苦手分野の見直しや難しい設問の思考時間を稼ぐことができるようになり高得点につながります。しかし、速読・速解のスキルを磨くためには自分一人の努力ではかなりの時間がかかります。そこで、古文の学習でも現代文と同様に、予備校で授業を受けることも重要になります。授業では、速読や読解のコツをはじめ、わからない単語の予測方法や、おすすめの時間配分を教わることができます。最短ルートで受験を攻略するためにも、予備校で授業を受けてみてもいいでしょう。
2-3.漢文
漢文も古文と同様、外国語としてとらえるのがよいでしょう。すると古文や英語の勉強方法と同じやり方で進めていくことができます。とにかく単語と文法の知識を増やしていく、暗記タイプの勉強を積み上げていきます。全体の学習スケジュールを組む時には、最初のうちはあまり問題演習をする必要はなく、基礎知識を蓄積する勉強に重点を置きますある程度の語彙力が身についてから問題に取り掛かれば、読解力や受験テクニックを伸ばしていくことができるでしょう。
漢文は、古文よりも問題の構造や内容が比較的シンプルで解きやすいと感じる学生が多いようです。出題される範囲が比較的狭く、過去問から見える出題傾向もつかみやすいことが要因のようです。また、句形や表現は頻繁に出るものが多くあり、それらの例文を暗記しておけば、点数に直接つながったり、文章をすぐに理解できたりします。
漢文は学習内容が比較的わかりやすいため、共通テストの対策だけであれば独学でも十分に高得点が狙える科目です。しかしこれは、他の受験生も高得点を狙える科目であるということが言えます。ですから、独学では学習の進みが遅い、思っている以上に時間がかかってしまう場合は、予備校に通い最短で学習を進めることもいいでしょう。自分なりに工夫して効率の良い学習を進めてください。
まとめ
国語の勉强とはいえ、現代文・古文・漢文と受験対策の方法が異なるため、勉強するのが面倒くさいと感じることもあるでしょう。しかし、大学によっては、国語が合否を決めることもあります。油断することなく受験科目の対策を万全にし、受験当日に臨んでください。
(情報は2024年7月現在。)
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