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医学部予備校は寮と通学どちらがいいのか解説
医学部に入学するためには、理系最難関の試験をクリアするためにひたすら勉強に集中できる環境に身を置くことが求められます。その環境の中で効率よく受験対策ができる指導を受けることも重要です。こうした条件を満たしてくれるのが医学部専門予備校の寮に入って日々の生活を効率化することです。とはいえ、わざわざ寮に入らなくても良いと考える人もいるでしょう。そこで、寮生活と自宅通いの違いを解説します。
1.医学部予備校とは?
大学受験をする人たちを指導するために、全国各地にたくさんの予備校があります。高校や中学で学ぶ基礎を固めるための復習と共に、共通テストの問題を解くための具体的な対策を指導してくれるところです。その予備校の中でも、医学部受験に特化したのが医学部専門予備校です。
医学部受験に受かるには、それぞれの大学が求める受験科目全てで漏れなく高得点をあげないといけません。そのためには、徹底した基礎学習と解答方法の熟知が求められます。同時に医学部では、大学によって独自の試験が行われることが多く、かなり難しい問題が出るものです。この問題傾向は大学ごとの違いが大きいため、過去問から傾向と対策を導き出さないと適切な勉強はできません。医学部専門予備校では大学ごとに異なる過去問の出題傾向を分析して授業をするため、一般的な予備校よりも医学部受験に特化した授業を展開している場所なのです。
医学部に入るためには良い指導を受けるだけでなく、当然のことながら本人の努力が必要です。一般的に合格ラインに乗るためには、5000時間オーバーの勉強が必要とされています。それだけに受験生は、長時間勉強に打ち込める環境を用意しないといけません。予備校の自習室で勉強をすることができますが、やはり夜間も勉強しなければ基準の5000時間を超えるために多くの年月を費やす必要があります。
つまり自宅でも落ち着いて集中できる環境作りをすることが、合格のための最短ルートなのです。
2.寮生活の恩恵が多い人の特徴
では、どのような受験生にとって寮生活が向いているのでしょうか?
2-1.近くに医学部予備校がない
寮生活が向いている受験生の特徴のひとつ目は、実家から通える距離に医学部専門予備校がないことです。予備校は都市部に集中する傾向がありますので、地方に住んでいると気軽に通えるところに予備校がないケースが多いです。しかも医学部専門予備校を選ぶ際には、自分の志望大学に強いところを選ぶ必要があります。遠くの予備校でも寮を利用すれば通学の時間を気にすることなく、理想の環境が整った予備校で勉強できることは受験生にとって大きなメリットです。
また、頑張れば通えるくらいの距離に予備校がある人でも、寮生活を選ぶケースが見られます。その方が、より時間を有効活用できるからです。勉強時間をできるだけ確保するには、学校や予備校に通う移動時間を短縮するのも一つの方法です。もちろん、電車やバスの中でも勉強することもできますが、机に座って勉強するようには集中できません。そこで、校舎から近いところに建っている寮に入り、毎日の移動時間を減らしてその分を勉強に充てるわけです。
2-2.いつでも勉強に集中できる環境が欲しい
勉強しようと思えば、どこででもできるものです。カフェや図書館、学校の食堂などを使うこともできるでしょう。しかし、問題はそこで集中できるかということです。周りに人がいつも行き来しているところや騒音があるところでは、目の前の参考書に集中できないという人は多いものです。
また、親元を離れてマンションなどで一人暮らしをすると、たくさんの誘惑が生じることがあります。親から注意されなくなる解放感や新たな都市に移り住んできたという刺激を受けることもあるでしょう。そして一人暮らしの場合、多くの誘惑だけでなく生活上の細々としたことをすべて自分ですることになります。特に食事の用意などは慣れていないと面倒で時間が余計にかかります。こうした家事に時間を費やしてしまい、結局思うように勉強に時間が取れないという事態に陥ってしまうのです。
こうした問題を解決するのに役立つのが寮生活です。もし、上記のような問題に自分が当てはまりそうなら、寮に入ることを真剣に検討してもいいでしょう。医学部専門予備校の寮の多くは、寮内に専用の自習室が設置されています。そのため、静かで集中できる環境をいつでも利用できるのがメリットです。もちろん、自室で勉強することもできるでしょうが、人の目に触れるところの方がサボらずに済むという人も多いので自習室が寮にあるとかなり助かります。
また寮に入ると親元に住むのとは異なる緊張感があり、気持ちの切り替えができます。自分はひたすら勉強に打ち込むために寮に入ったのだという意識が芽生えて、スマホいじりなどに時間を費やすことが減ります。同じ寮に住んでいる人がいつも勉強している姿を見て、自分も負けていられないという気持ちになることもあるでしょう。
そして寮の制度によっても異なりますが、食事付きのところを選べば料理の手間もなくなります。部屋も家具・家電付きのところが多く、新生活準備のための手間もかかりません。生活上のいろいろな作業を省略できますので、その分の勉強時間を確保しやすくなるのです。このように、寮に住むことでいつでも勉強に集中できる環境を簡単に手に入れられることが自分にとって必要だと感じるなら、こちらの方が良いでしょう。
3.通学で恩恵を多く受けられる人の特徴
逆に通塾する受験生にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
3-1.通学できる距離に医学部予備校がある人
自宅の近くに志望大学の受験対策ができる医学部専門予備校があるなら、わざわざ寮に入るのではなく通学するのもいいでしょう。そもそも入寮するにはそれなりの費用がかかります。医学部に合格してから6年間付きまとう学費を考えると、合格前の費用はなるべく抑えたいと思います。そのため、もし予備校が家から無理なく通える距離なら通塾という選択も間違いではありません。
また、自宅の方が生活を送りやすいこともあるでしょう。勉強に集中できる環境であるとはいえ、入寮して数か月は新しい生活に慣れるまで何となく気持ちが落ち着かないものです。その点、自宅であれば気持ちの変化が生まれることはありませんので、そのまま勉強に打ち込めるのがメリットです。
3-2.自宅でも勉強に集中できる人
寮生活のメリットは、環境を変えることでモチベーションを高められる、ダラダラしてしまう空間から逃れられるというものです。しかし寮で集中できるかは個人差があり、自室でも余計なことに気を散らされることもなく、集中して勉強できる人もいます。逆に、慣れた環境の方が逆に勉強しやすいと感じる受験生も多いです。もし、こうした状況であればわざわざ寮に住んで変化を経験するというリスクを負わずに、自宅での勉強を続けた方が良いでしょう。
4.医学部予備校の寮の選び方
医学部専門予備校の寮に入ることを決めたら、今度は寮探しです。一口に予備校の寮と言っても、設備の充実や住み心地の良さなどに違いがあります。ある程度長く住むところですし、余計なことに煩わされることなく受験勉強に打ち込めるようにしたいものです。どんな点に注意して寮を選べるか考察してみましょう。
4-1.寮専用自習室など学習環境が整っているか
寮が単に生活を送るための施設となっているところも多いです。各自が生活する部屋と食堂、洗濯機スペースなどの設備を共有スペースだけで、勉強はそれぞれの部屋で行うしかない寮も見られます。一方で、寮に寮生だけが使える自習室が設けられているところもあります。自習室が寮にあると、わざわざ校舎まで行かなくても自習できて時間を無駄にせずに済みます。また、校舎の自習室だと定員の関係で、机が埋まって使えない時も出てきます。しかし、寮専用の自習室であればその心配もないので気軽に利用できるわけです。
さらに、寮内にオンライン講座を受けられるよう、インターネットに接続されたモニターが用意されているケースもあります。予備校の過去の講義をビデオで視聴できたり、他の校舎で講義を行う人気講師のオンライン授業に参加できたりします。より幅の広い勉強を寮にいながらにして進められるのは、受験生にとって大きな力となることでしょう。
4-2.部屋は家具・家電完備しているか
住みやすさも重視して寮を選びましょう。しっかりと休めて体と脳をリフレッシュできる寮に住むことで、次の日の勉強により力を入れることができます。また、医学部の受験勉強は体力勝負という面もありますので、快適で健康的な生活を送れる住環境を持つことも成功の一つの要素です。
その点で、寮に家具・家電が完備されていると便利です。何もない状態だと、引っ越してから自分で買い物に行って揃える必要があり、時間と手間がかかります。初めて住む土地でこうした買い物をするのは結構大変なこともありますので、備え付けだと時間を無駄にせずに済みます。すぐに勉強に取りかるためにも、家具・家電完備の寮を選ぶといいでしょう。
4-3.セキュリティ面
予備校生が多く出入りする寮は、セキュリティがしっかりしていないと盗難などの被害が出ることもあります。そのため、防犯を考慮した設備となっているかをチェックしましょう。個室には他人が入れない作りになっているか、そもそも寮自体に部外者が入れないシステムとなっているかを見ます。やはりオートロックになっていて、住民以外は入れない住宅の方が安心です。特に女性の場合はオートロックを必須条件としている人が多いです。
また、管理人がいるかどうかも確認しておくと良いです。トラブルが生じた場合に、すぐに駆け込むところがありますし、セキュリティ面でも安心できます。安全面だけでなく、管理人もしくは寮長は寮生に細かなケアをしてくれることも多いので、何かと助けるシーンが出てきます。最近は管理人や寮長がいない寮も増えていますが、こうしたメリットも考えて判断すると良いでしょう。
5.まとめ
医学部専門予備校に通うに当たっては、寮に入るか重要な決断になるでしょう。勉強をする最高の環境と、経済的負担を天秤にかけて後悔しない選択をすることが大切です。予備校寮にも、住みやすさや安全面での配慮、勉強に集中できる設備があるかなどの違いがありますので、自分にとって有利な環境かをじっくりとリサーチしてから決めることが大切です。
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